最終更新日: 2026-08-25
TOP(About this memo)) > Steamでゲームを販売するための準備
Steamでゲームを販売するには、Steamのユーザーアカウントとは別に、Steamworksで販売者としての登録・設定を行う必要がある。
販売主体は、個人でも法人でも登録できる。
主に以下の準備が必要になる。
個人で販売する場合と法人で販売する場合では、登録する情報や税務上の扱いが異なる。
Steamでゲームを販売するには、まずSteamのユーザーアカウントが必要。
仕事用とプライベート用を分けたい場合は、販売業務用として別のSteamアカウントを作成することも可能。
ただし、Steamアカウント自体が販売主体になるわけではない。
概念的には以下のような構造になる。
Steamユーザーアカウント
↓
Steamworks Partner
↓
販売主体(個人または法人)
↓
ゲーム
Steamworksでは、後から他のユーザーを追加し、権限を付与することもできる。
Steamworksの「オンボーディング」とは、
Steamでゲームを販売できるようにするための開発者・販売者登録手続き一式
を指す。
単にSteamアカウントを作成するだけではなく、主に以下の手続きを行う。
これらを完了することで、Steamworksを利用してゲームを配信するための環境が整う。
Steamでは、ゲームの販売主体を個人または法人として登録できる。
個人本人がゲームの販売者となる。
主に以下の情報が必要になる。
会社・法人がゲームの販売者となる。
主に以下の情報が必要になる。
販売主体は、実際にゲーム販売による収益を受け取り、会計・税務処理を行う主体と一致させることが重要。
Steamworksの登録では、販売主体や代表者等の本人確認が必要になる。
一般的には、公的な本人確認書類を用意しておく。
例:
個人の場合は本人自身の確認、法人の場合は代表者等の本人確認が必要になる場合がある。
実際に受け付けられる本人確認書類は、その時点のSteam側の本人確認画面の指示に従う。
Steamworks登録のために、最初から大量の公的書類を取り寄せておく必要は基本的にない。
まずは以下の情報を準備しておけばよい。
履歴事項全部証明書、印鑑証明書、定款等については、Steam側から追加提出を求められた場合に対応すればよい。
Steamからゲーム販売代金を受け取るため、販売主体名義の銀行口座が必要になる。
基本的には個人名義の銀行口座を使用する。
基本的には法人名義の銀行口座を使用する。
重要なのは、
「海外への送金ができる銀行」
ではなく、
「海外からの送金を受け取ることができる銀行」
であること。
特に以下を確認する。
ネット銀行であっても、
「海外送金に対応している」
ことと、
「海外からの送金を受け取れる」
ことは別なので注意する。
また、個人向け銀行口座と法人向け銀行口座では対応状況が異なる場合がある。
SteamworksではTax Interview(税務インタビュー)を行い、税務情報を登録する。
これは、Steamからゲーム販売収益を受け取る際の税務上の情報をValveに提出するための手続き。
Tax Interviewでは、例えば以下のような情報を確認される。
個人と法人では、回答する内容や使用する税務フォームが異なる。
米国外の販売主体がSteamでゲームを販売する場合、米国の税務上、W-8系の税務情報が関係する。
一般的にはW-8BENが関係する。
一般的にはW-8BEN-Eが関係する。
ただし、Steamworksでは通常、
自分でW-8BENやW-8BEN-Eの書類を作成して郵送・提出する
という形式ではなく、SteamのTax Interviewで質問に回答して税務情報を提出する。
そのため、通常はW-8BENやW-8BEN-Eの書類を事前に銀行や税務署から取り寄せる必要はない。
Tax Interview自体は質問形式で進められるため、複雑な書類を自分で一から作成する手続きではない。
ただし、入力後に税務情報の確認が行われる。
Steam公式では、税務情報の確認には通常、
2~7営業日程度(?)
かかる場合があるとされている。
また、追加の確認や書類提出を求められる可能性もある。
そのため、ゲームのリリース直前に初めてTax Interviewを行うのではなく、早めに済ませておく方が安全。
Steamでゲームを配信するには、ゲーム1タイトルにつきSteam Direct Feeが必要。
執筆時点の料金は、
1ゲームにつき100 USD(?)
となっている。
重要なのは、
Steamworksの登録時に一度だけ100 USD払えば、その後のすべてのゲームが無料になる
という仕組みではないこと。
基本的に、販売するゲームごとに100 USDが必要。
例えば3本のゲームを販売する場合:
となる。
ただし、最初のゲームについてはSteamworksのオンボーディング時に支払うSteam Direct Feeが、そのゲームのApp Creditとして利用される。
ゲームごとのSteam Direct Feeは、そのゲームを登録・リリースする段階で支払えばよく、まだ開発していないゲームについて何年も前から支払っておく必要はない。
ただし、販売直前まで待つのも注意が必要。
初回タイトルについては、Steam Direct Feeの支払い後、リリースまでに一定の待機期間が設定されている。
そのため、
ゲーム完成 → Steam Direct Fee支払い → 即日販売
とはならない。
リリーススケジュールに余裕を持って支払う。
Steam Direct Feeには「recoup(回収)」という仕組みがある。
これは、
最初に支払ったSteam Direct Feeが、ゲームの売上が一定条件を満たした後のSteamからの売上支払いの中で精算される
というもの。
「回収」という表現は分かりにくいが、販売者側の感覚としては、
条件を満たした場合、最初に支払った100 USDが後の売上精算によって実質的に戻ってくる
と理解すると分かりやすい。
ただし、通常の意味での「返金」とは異なり、Steamの売上支払いの中で精算される。
また、売上が一定条件に達しなければ回収されない。
Steam Direct Feeは、ゲームのAdjusted Gross Revenueが一定額に達した後の支払いで回収される。
Steam公式では、Adjusted Gross Revenueが1,000 USDに達した後の支払いでSteam Direct Feeが回収されると説明されている(?)。
イメージとしては、
最初: 販売者 → Steam:$100
その後: ゲーム販売
Adjusted Gross Revenueが$1,000以上に到達
その後: Steam → 販売者:通常の売上支払い + Steam Direct Fee $100の精算
となる。
これは、
売上が$1,000になったらSteamにさらに$100を支払う
という意味ではない。
逆に、
売上が$1,000になった瞬間に銀行口座へ$100が単独で返金される
という意味でもない。
売上支払いの中で精算される。
Steam Direct Feeの回収はゲームごとに考える。
例えば、
ゲームA:
ゲームB:
となる。
ゲームAが売れたからといって、ゲームBのSteam Direct Feeが免除されるわけではない。
Steamでゲームを販売すると、販売主体側で会計・税務処理が必要になる。
ゲーム販売による所得について、個人の所得税・住民税等の税務処理が必要になる。
事業として継続的にゲームを販売する場合は、事業所得等としての取り扱いについて確認が必要。
ゲーム販売による収益は法人の売上となり、法人税・消費税等の税務処理が必要になる。
「銀行口座への入金額=そのまま売上」と単純に考えず、Steamから提供される売上レポート等をもとに適切に会計処理する。
日本の税務上の取り扱いについては、個人・法人、事業形態、販売形態等によって異なるため、必要に応じて税理士等に確認する。